本やネット上で参考になったことを残していきます。
高カルシウム血症
初期には、便秘、吐き気、悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振などの症状や多尿、脱水、激しい喉の渇きなどの症状がある。
重症になると、錯乱、せん妄、幻覚、昏睡などの脳の機能に関する症状が現れることがある。
また、筋力の低下や腎結石症を引き起こすこともある。
発見例(症例)
お薬相談の時に、今まで自分で日常動作ができていた患者さんが、意欲低下を来し、行動が緩慢になり、ぼーっとしていたり、自分でしている事や自分のいる場所が判らなくなっている。相談があった。
血清カルシウムの基準値
・血清カルシウム基準値:8.8~10.1mg/dL *施設等により異なる場合がある
・補正カルシウム値(mg/dL)=血清カルシウム値(mg/dL)+4-血清アルブミン値(g/dL)
血清カルシウム上昇を起こすおそれのある薬剤
・活性型ビタミンD₃製剤:ワンアルファ(アルファカルシドール)、ロカルトロール、(カルシトリオール)、エディロール(エルデカルシトール)
・カルシウム製剤:アスパラーCA(L-アスパラギン酸カルシウム)、乳酸カルシウム、炭酸カルシウムなど
・サイアザイド系利用薬(サイアザイド類似薬含む):フルイトラン(トリクロルチアジド)、ベハイド(ベンチルヒドロクロロチアジド)、ヒドロクロロチアジド、ナトリックス(インダパミド)、ノルモナール(トリパミド)など
・その他:テオフィリン製剤、ビタミンA製剤、リチウム製剤なども原因となることがある。
今度起こさないためにどうするか
長期にわたって服用する可能性のある薬剤に関しては、体調変化を副作用発言と結び付けて、チェック出来るよう副作用の初期症状について、服薬指導するとともに、定期的な臨床検査値のモニタリングが必要である。
*定期的なモニタリング:血清カルシウム値を定期的(3~6カ月に1回程度)に測定し、異常が認められれば、直ちに休薬する旨あり。
(エディロール・アスパラCAの添付文書より)
養生法
患者さんが自己判断でサプリメントからの摂取する可能性がある。
安易な使用や過剰摂取にならないよう確認する必要がある。
サプリメント摂取の前に、食事による補充や可能であれば、軽い運動・散歩を提案してはどうであろか。
ビタミンDの産生には、朝15分程度日光に当たると良いとされている。
今回の参考元
薬苑。Vol.680。52-53p。
誰かの役に立てば、幸いです。
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